ターフェルシュピッツのレシピ

ボケ画像で済まない。
牛の塊肉を買ってきた場合、自分の中での選択肢としては3つある。

  • ターフェルシュピッツ:オーストリアの牛肉煮込み。フランスに行くとポトフと呼ばれるらしい。
  • パスティカーダ:クロアチアの牛肉赤ワイン煮込み。オレガノを山ほど入れる。
  • グリル:いい肉は塩コショウだけで充分

今回は最近作ってなかったターフェルシュピッツを作ることにしたのでレシピをメモっておく。
料理人ではないので間違いも多いと思われるが、自分の舌を信じていい感じに調整してほしい。

材料

8人前。レシピはオーストリア観光局のサイトのものをベースに面倒くさい手順を省略して作った。

メイン

  • 牛肉 1㎏
    冷凍でもよいが塊肉が必須条件。スーパーで1㎏塊はふつう売ってないので、肉売り場の人に声をかけると大体その重量で切ってくれる。
    モモがよいが、スネでもよい。肉の柔らかさによって煮込み時間が変わる。柔らかければ1時間、硬ければ2時間半か。3時間やると肉から汁が抜けきってぱさぱさになった。いい肉でも霜降りはやめたほうがいい。
  • 玉ねぎ 2個
    中くらいの大きさの場合
  • 人参 2本
  • 長ネギ 1本
  • セロリ 1本
  • GABANローリエ 1枚
  • GABANブーケガルニ 1袋
  • GABANホールのブラックペッパー 小さじ1.5杯
  • 水 2L
  • 塩 小さじ4杯と1/4(辛め。3杯入れた後、スープの味見しながら微調整が望ましい)

ソース

2種類準備。

アプフェルクレン(リンゴとホースラディッシュのソース)

辛いので子供には不評。大人向け。2人前。

  • リンゴ 1/8
  • ホースラディッシュ チューブ 8cmぐらい
  • レモン汁 適量
    レシピを検索しても、入れるレシピと入れないレシピがある。リンゴの変色防止用か?
    味的にはなくてもいい。

ローストビーフ用の市販のソース

グレイビーソースを作れる料理ではないので、買ってきたほうが早い。

スープ用の具

煮込み汁はそのままスープとして使うため、野菜のほかに具を入れる。
野菜は煮込みのものがあるので、小麦粉系が腹にたまってよい。
大体ニョッキを使う。

  • 市販のニョッキ 1パック(乾燥重量250g)
  • 水 たっぷり
    ニョッキの煮えは浮いてくることが目安。少ないと浮いてるのかどうかわからないので。

作り方

鍋は寸胴が必要。その辺のカレー鍋だと肉入れた段階であふれる。
うちではT-falのクリプソアーチ 6Lを無圧調理で利用している。ずっと使ってるが圧力調理したことない。

当然だが、肉は解凍しておき、室温に戻している前提である。凍ったままでもできなくはないと思うが、煮え時間が狂うので臨機応変に。

1.玉ねぎをグリルする

油をひかず、皮をむかずに真横に切った玉ねぎを鍋の底面で焼く。当然焦げるが気にせずに焼く。これは後でスープに香ばしさとして残るので重要。

玉ねぎはこんくらい焼いたら出して避けとく。あとで肉の重しに使う。

2.肉に焼き色を付ける

フライパンで塊肉の面を焼く。1つの面につき3分~5分程度を揚げ物レベルの強火で焼く。火を通す必要はない。これは煮込んでいるうちに内部の肉汁が抜けないようにするための措置である。

写真はA4国産黒毛和牛という、煮込みに使うべきではなかった肉なので差しがやばいが(実際出来上がったら油がすごくて胸焼けする)、たぶん普通のオージー産モモならいい感じだと思う。和牛は使うな

3.鍋で煮る

焦げの残った鍋に、水を2L入れる。沸騰を待たずに、人参、セロリ、長ネギ、ローリエ、ブラックペッパーを入れて沸騰させる。

沸騰したら表面だけ焼いた肉を投入し、水に沈むように横に置いておいた玉ねぎを上から入れる。

4.待つ

材料を追加して下がった水温が再び上がって沸騰し始めたら弱火にして、あとは煮込む。

今回はもともと柔らかい肉だったので1時間で切り上げたが、オージー産モモの場合は2時間弱、スネだと2~3時間程度煮込む必要があると思われる。煮込めば煮込むほど肉から汁が抜けていくので、ぱさぱさになる前に肉を引き上げる必要がある。肉次第で何とも言えないので煮込んでいる肉と会話してほしい。

経験上、長いよりも短いほうがいいかもしれない。煮込み時間が短くて煮えてなくても、表面焼いてるのでローストビーフと言い張れる。だが、長すぎるとぱさぱさした繊維質の何かになってまずい。

5.肉を引き上げる

決断的に肉を引き上げて避けておく。皿に盛る直前に鍋に戻して温めるので、このまま休ませておく。
スープは弱火のまま。

ここで塩を入れる。分量がレシピ通りなら、3杯入れた後から味見を初めて、小さじ1/4ぐらいずつ足し、ちょっと薄いかなぐらいで止めておく。沸騰中のスープの塩味は、冷めたときにより強く感じる。薄いぐらいがちょうどよい。

6.ニョッキを煮る

スープを別でサーブするので、具になるニョッキを煮る。ニョッキはたいてい小麦粉をまぶしてあるので、スープの鍋の中で煮てはいけない。それはそれでうまいかもしれないが、通常は別鍋に湯を沸かして3分ぐらい煮たあと、ゆであがったやつからスープ鍋に移す。

この間、スープ鍋はずっと弱火。

7.アプフェルクレンを作る

まずはリンゴの皮をむき、すりおろす。すりおろしリンゴはすぐに茶色に変色し始める。味は変わらないので適当にレモン汁とホースラディッシュを投入して混ぜる。レモン汁を入れると色が戻るような気がする。(写真はレモンを4まわしぐらいいれて混ぜたところ)

8.盛る

休ませていた塊肉を鍋に戻し、温めなおす。

数分後、肉を取り出し、繊維の方向に直角に0.5~1㎝ぐらいに薄切りにする(割と難しいので切れる包丁が必要)。野菜は人参、セロリ、玉ねぎなどを食べる人の腹具合に合わせて鍋から取り出し、肉の横に添える。

最後にスープをさらっと肉にかけ、ソースを添えたらこっちは出来上がり。

火を止めてスープを別皿に盛る。本来ならなべ底に残った焦げとかの混入を防ぐために濾すが、面倒なのでそのままサーブ。スープの中で若干塩味がついたニョッキや、投入していた人参、セロリ、玉ねぎなどを適宜入れておわり。

お椀のスープにニョッキが多すぎる

スープは塩と肉と香味野菜とハーブのみの味付けなのでさっぱりである。コンソメキューブを足したくなる気持ちになる。足していいと思うので、足すなら水の時に入れてしまえばよい。

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